京都で創業してから200年余り。
南條工房は仏具として使われるおりんの制作を行ってきました。
暮らしの中でも、もっとおりんに触れてほしい。
そんな想いで開発した「LinNe」は、究極の音色を響かせることに向き合い、ときに非効率なことも受け入れながら、素材や工法など製造のすべてを設計しています。
長い年月をかけて培ってきた技術や知恵を尊びながら、新しいものづくりに励んでいます。
おりんづくりに使われる佐波理という合金は、銅とスズを合わせて作られる素材です。
LinNeでは通常よりもスズの多い独自の配合にこだわって制作しています。
熟練の技術を要しますが、おりんの振動率が高まるため、美しく響く余韻が生まれます。
また、独自の配合による佐波理により音色にこだわり続けたことで、古くから続けてきた「焼型鋳造」にも確信を持つことができました。
土から手作りした鋳型を窯で焼くこの鋳造法では、薪ならではの良質な炎により、澄んだ高い音色が生み出されるのです。
音色と向き合い続けた結果たどり着いたのは、今では世界で唯一無二となった伝統の工法でした。